Qグレーダー資格とは国際基準のコーヒー鑑定士の資格です。
講習会内容、試験内容ともにレベルは高く、世界で認められている権威ある資格といえます。
以下はQグレーダー資格の主な特徴です。
- 高難度レベル
- 国際的な認知度あり
- 講習会は連続6~7日間
- 資格更新時に試験あり
当記事ではQグレーダー資格とはなにか、またQグレーダー資格の講習会や試験の詳細などについてご説明します。
当サイトがおすすめする日本のCQI公認機関はこちらから。
>>Japan Coffee Exchange
Qグレーダー資格とは?
Qグレーダーには2種類あり、正式名称は「CQI認定Qアラビカグレーダー」と「CQI認定Qロブスタグレーダー」です。
Qグレーダー資格の認定は、高品質なコーヒー豆の認定を行う国際機関であるCQI(Coffee Quality Institute)が行っています。
アラビカ種とロブスタ種、どちらのQグレーダーも米国スペシャルティコーヒー協会方式(SCAA方式)の基準でコーヒー豆を評価するため、日本国内に限らず世界に通用する資格といえます。
現在日本での認定試験はCQIの公認機関が行っていて、数は多くありません。
当サイトでは主に以下の3機関をおすすめしています。
>>Japan Coffee Exchange
>>SNOW BEANS .LAB
>>日本スペシャルティコーヒー協会(Qアラビカグレーダーのみ)
Qグレーダーは試験合格までのハードルがとても高く、難関試験とされています。
しかし試験内容からも世界に通用する資格であることは間違いありません。
今後さらにスペシャルティコーヒーの需要が増えることが予測され、それに比例してコーヒー鑑定士であるQグレーダーの需要も高まるでしょう。
以下の章ではQグレーダー資格試験の詳細や費用、実際に試験を行っている機関などについて詳しくご紹介します。
Qグレーダー資格を認定するCQI公式サイトはこちらから。
>>CQI公式サイト
Qグレーダー資格試験の詳細、費用などについて
試験概要はアラビカ種・ロブスタ種ともに共通です。
詳しい内容は以下の詳細をご覧ください。
【試験について】 | |
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受験資格 | 特になし |
試験内容 | 講習会の内容から出題(9科目19試験) ※詳細は以下を参照 |
受験方法 | 指定された受講・試験会場にて受験 |
受験申し込み方法 | 講習会受講の申し込みをもって受験申し込みとする |
受験料 | 受講料に含む |
合格条件 | 9科目19試験すべてに合格(合格基準は非公開) |
資格更新 | 更新あり(試験日から3年間) ※更新試験あり |
【講習会について】 | |
講習会受講期間 | 6~7日間 ※開催機関により異なる |
講習会受講料 | 190,000~300,000円(目安) ※受験料含む ※アラビカコースまたはロブスタコース、または試験開催機関により異なる |
受講申し込み方法 | 各講習会開催機関の公式サイトより申し込み >>Japan Coffee Exchange >>SNOW BEANS .LAB >>日本スペシャルティコーヒー協会 |
各項目について詳しくご説明します。
受験資格
受験資格は特にありません。
どなたでも受験できます。
しかし試験の難易度を考えると、現在コーヒー関連の仕事をしている方や、Qグレーダー以外の難関資格保有者に向いているといえます。
試験内容
試験内容の詳細は以下の通りです。
CQI公認の機関である「Japan Coffee Exchange」の公式サイトから引用します。
1.General Coffee Knowledge
様々な分野において、コーヒーに関する一般的な知識を問うマークシート式の試験です。100問を60分で解答します。
2.Sensory Skills
甘味・塩味・酸味(アラビカコース)、 甘味・塩味・酸味・苦味(ロブスタコース)に関する味覚の試験です。コーヒー液は使用せず、ショ糖・食塩・クエン酸(アラビカコース)、ショ糖・食塩・クエン酸・キナ酸(ロブスタコース)の各溶液を単体または混合して用います。各溶液の濃度レベルは三段階あり、2試験『①各溶液の濃度順の並び替え ②各溶液の混合液に含まれている味とその味の濃度レベルの違い』実施されます。
3.Olfactory
嗅覚に関する試験です。コーヒーに含まれることが多い36種類の香り(アロマエッセンス)を識別します。香りのグループ毎に分けて4試験『①Enzymatic ②Sugar Browning ③Dry Distillation ④Aromatic Taint』実施されます。ロブスタコースとアラビカコースで、使用されるアロマエッセンスの種類が異なる試験もあります。
4.Triangulation
1つのトレイ上に並べられた3つのカップから1つだけ異なるコーヒーが入ったカップをカッピングによって識別する試験です。トレイは1試験に6個あります。精製方法や産出地域のグループ毎に分けて4試験『アラビカコース:①Mild ②Africa ③Natural ④Asia』、『ロブスタコース:➀Latin America ➁Africa ③East Asia ④Indonesia』が実施されます。
5.Organic Acid Matching Pairs
酸 (クエン酸、リンゴ酸、酢酸、リン酸)を添加したコーヒー液を、カッピングを通じて識別する試験です。1つのトレイ上に並べられた4つのカップから、酸が添加されたものを選び、その酸が何酸であるかを解答します。トレイは1試験に8個あります。
6.Roasted Sample Identification
【アラビカコース】
1つのトレイ上に並べられた3つのカップから、1つだけ異なって焙煎されたコーヒーが入ったカップを、カッピングによって識別する試験です。焙煎はSCA基準ロースト、ライトロースト、ベイクドロースト、ダークローストの4種類があります。トレイは1試験に6個あります。
【ロブスタコース】
テーブル上に並べられた6検体の豆が、それぞれどのように焙煎された豆かを識別する試験です。見た目、粉砕音、液体の色、味わい等から判断し、判断理由も含めて回答します。焙煎はCQI・UCDA基準ロースト、ライトロースト、ベイクドロースト、ファストロースト、ダークローストの5種類があります。
7.Green Coffee Grading
与えられた生豆(350g)に対して、SCA(アラビカコース)、CQI・UCDA(ロブスタコース)が定めるディフェクト豆を見つけ出し、その種類毎に定められたディフェクト豆の個数に対する欠点数を計算しコーヒーを等級付ける試験です。
8.Roasted Coffee Grading
与えられた焙煎豆(100g)に対して、クエーカー豆を見つけ出し、その個数によってコーヒーを等級付ける試験です。
9.Cupping
SCA方式(アラビカコース)、CQI・UCDA方式(ロブスタコース)に基づき、カッピング試験を通じてコーヒーの官能評価をする試験です。精製方法や産出地域のグループ毎に分けて4試験『アラビカコース:①Mild ②Africa ③Natural ④Asia』、『ロブスタコース:➀Latin America ➁Africa ③East Asia ④Indonesia』実施されます。
以上9科目19試験すべてに合格しなければいけません。
3日間の試験前講習会だけではなく、事前学習や日々の鍛錬が必要です。
また19試験全てに合格できなかった場合、リテイク(再試験)も受け付けています。
試験を受けた日から18カ月以内に、不合格であった試験を各2回までリテイクできます。
しかし、以上の期間・回数以内に全19試験に合格できなかった場合、再度講習会を受講しなければいけません。
ご注意ください。
参照:「リテイク(再試験)期間・登録について」Japan Coffee Exchange公式サイト
受験方法
各講習会開催機関により指定される場所にて、受験してください。
受験申し込み方法
講習会受講の申し込みをすることで、同時に受験の申し込みも完了します。
受験料
受験料は講習会受講料に含まれます。
リテイクを受ける場合は、別途受験料が発生します。
※リテイク料金は各開催機関により異なります。
合格条件
9科目19試験すべてに合格しなければいけません。
合格基準の詳細は非公開です。
資格更新有無
Qグレーダー資格は試験日より3年毎に更新する必要があります。
更新のさいには更新試験があり、更新試験に不合格の場合、2回まで再更新試験が受けられます。
講習会受講期間
講習会の受講期間は6~7日です。
以下のような日程です。
※講習会の受講期間は開催機関により異なります。
- 前半3日間:講習会
- 後半3日間:試験日
受講料
講習会の受講料は受験料もふくめ190,000~300,000円です。(目安)
アラビカコースまたはロブスタコース、または試験開催機関により料金が異なるため、確認が必要です。
受講申し込み方法
各講習会開催機関の公式サイトよりお申し込みいただけます。
>>Japan Coffee Exchange
>>SNOW BEANS .LAB
>>日本スペシャルティコーヒー協会