エッセイ

季節の変わり目

現在、9月の中旬。
もう季節は秋だというのに、毎日30℃を超える暑さが続く東京。

8月は36℃とか37℃が当たり前だった。とは言いつつ、人間はものすごい適応力を発揮して、毎日の暑さを乗り切っている。

「暑すぎる」「生きられない」なんて言ってたけど、最近3度くらい下がっただけで「今日は少しばかり涼しいね」と会話が弾む。私だってなんだかんだ熱中症にならずに元気に暮らせている。

こうやって毎年最高気温が更新されて、猛暑日はいずれ超酷暑日とかになってしまうのだろうか。そんなことを考えていると、憂鬱な気持ちになる。

夏は嫌いじゃないけど、多汗症の私にとっては行動範囲に制限が生じるし、好きな人のデートすら楽しめない。ときに夏は憎たらしい。

このまま人間の適応力のせいで永遠に夏の暑さと戦わなければならなくなるなんて、ごめんだ。

こんな暑い日が続くもんだから休憩がてら、1日に何軒かのカフェに立ち入ることが増えた。昔に比べたら、店内にスムーズに入れることも減った気がする。

なるべく駅前は避けて、少し歩いたところにある空いたカフェに入るのがマイルール。

そんな酷暑に注文するのは、もっぱらアイスコーヒー。ホットコーヒーなんて頼んだら全身汗だくの私が超汗だくだく女(?)になってしまう。

コーヒーに含まれているカフェインのおかげで体が冷えるし、ガンガンに効いた冷房の相乗効果で一気に汗が引いていく。

ホットコーヒーに比べてアイスコーヒーは量が多いから、数軒カフェをまわった私のお腹はちゃぷちゃぷである。これを味わうたび「夏だなぁ」と感じる自分もいる。

そんな矢先、本能的にホットコーヒーを頼んだ日があった。本当に直感でだ。「ホットコーヒーが飲みたい」と思った。

自分が思っているよりも、秋は本当に近くまで来ている。

ABOUT ME
Risa
2020年よりフリーライターとして活動を開始。現在はインタビュー記事を中心に、SEO記事やSNS運用にも携わっている。モットーは親しみやすく、色彩豊かな文章を書くこと。